春初めてのカッコウの声を聴いて』(はるはじめてのかっこうをきいて、英語:On Hearing the First Cuckoo in Spring)は、フレデリック・ディーリアスが1912年に作曲した音詩。『川面の夏の夜』(Summer Night on the River)とともに『小オーケストラのための2つの小品』(Two Pieces for Small Orchestra)を構成している。

概要

ディーリアスは1910年頃に、友人のパーシー・グレインジャーに宛てて手紙を書き、その中で、自分の音楽がイギリスでは無視されていることを嘆いていた。そこでグレインジャーは、イギリスには小編成の優れたアマチュア楽団がたくさんあるので、これまでのような大編成の作品ではなく、小編成のオーケストラ作品を書いてみてはどうかと提案、それに従って作曲されたのが『春初めてカッコウを聞いて』と『河の上の夏の夜』である。今日、『春初めてカッコウを聞いて』はディーリアスの作品中最も親しまれている。

初演

世界初演は1913年10月23日にライプツィヒで行われた。イギリス初演は1914年1月20日にウィレム・メンゲルベルク指揮ロンドン・フィルハーモニック協会のオーケストラによる。曲は、友人のバルフォア・ガーディナー (1877-1950) に献呈されている。

編成

変則的な2管編成の小編成オーケストラのために書かれている。

  • フルート1
  • オーボエ1
  • クラリネット2
  • ファゴット2
  • ホルン2
  • 弦5部

構成

弦楽器を伴奏に、クラリネットによるカッコウの声とオーボエの断片的な旋律を含んだ序奏で始まる。やがて、序奏のカッコウの声から派生した旋律が弦楽パートに現れる。第1ヴァイオリンに委ねられた第2主題は、グリーグも用いたノルウェー民謡『オーラの谷で』から採られている。クラリネットがカッコウの声とともに戻って来て、やがて牧歌的な基調のまま締め括りを迎える。

『オーラの谷で』は、グレインジャーが初めてディーリアス邸を訪れた際にディーリアスの前で弾いて聞かせたと言われている。

脚注

出典

外部リンク

  • 春初めてのカッコウの声を聴いての楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト

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ディーリアス 小管弦楽のための2つの小品 「春初めてのカッコウの声を聴いて」「川面の夏の夜」平林遼 指揮 オーケストラ・ファンダメンタルズ

【カヨコ】「春と呼ぶにはまだ肌寒い」MUSIC VIDEO YouTube

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ディーリアス 春初めてのカッコウを聞いて, Delius On Hearing the First Cuckoo in Spring